ルワンダ国民再融和支援活動 -過去の活動-

第1期 内戦・虐殺直後の支援活動 1994年〜1996年

第2期 難民帰還・再定住への支援 1997年〜2000年

→現在の活動



●第1期 内戦・虐殺直後の支援活動1994年〜1996年

1.ルワンダ新政府への提言

 1994年のハビャリマナ前大統領機撃墜に端を発する、3ヶ月の虐殺・内戦に勝利したルワンダ愛国戦線(RPF)は、新政府を樹立したものの、崩壊した国家の再建のために必要な人材・資源は乏しいものでした。首藤委員長はルワンダを幾度も訪れ、ビジムング大統領、カガメ副大統領ら政府要人と会見し、虐殺の復讐をしないこと、国家再建や開発のための進言を行ってきました。

(写真:ポール・カガメ副大統領兼国防相(現大統領)と首藤信彦ARC委員長(当時))

2.ルワンダNGOへ車輌・機材支援


 ルワンダ人自身のローカルNGOは祖国の復興に向けて、医療・農業・人権・教育・エイズ対策と家族計画・メンタルケア・職業訓練・女性支援……と、様々な活動を率先して行っています。そんな彼らも内戦と虐殺の後、国内と国外の名人キャンプとに分断されました。政府や経済の機能が荒廃した戦後、ローカルNGOの活動の発展がルワンダの将来の鍵を握ってます。ARCは分断されたルワンダのNGOの会議開催を支援しました。しかし、必要な機材をほとんど持たない中での活動は思うように進まず、スタッフは困難な状況の中膨大な業務に日々追われています。
 ARCはルワンダ人の復興へのイニシアティブを応援していくという主旨でスタートしました。94年の内戦直後、ルワンダのローカルNGOは活動を再開するのが困難でした。そこでARCはローカルNGOの連合体であるFORWAに車輌と機材(パソコン、プリンター、コピー機、FAX機)を提供しました。このことにより、ローカルNGOは国内の奥地で活動範囲を再開することができ、日本とのコミュニケーションもとれるようになりました。

(写真:ARCがルワンダのFORWAに贈った車両と機材は、内戦・虐殺直後の荒廃した国内の復興のための様々なローカルNGOの活動を、迅速に立て直すことに貢献した。)

3.平和再建のためのNGOセミナー開催支援

 94年の内戦後、ルワンダのローカルNGO達は、「ルワンダ復興のために連帯していかなければならない」と考え、「NGOのイニシアティブでルワンダの平和再建と国民再融和を達成していこう」という主旨で、ルワンダNGOフォーラム「FORWA」を結成しました。当初NGOも国内と難民キャンプに分かれてしまい、虐殺の記憶も冷めやらぬ状態の中で連帯していくことはとても困難でしたが、そのための「場」の重要性は非常に高まっていました。94年9月に内戦後初のルワンダNGO会議が開催され、今回の虐殺や今後の活動について話し合われました。
 FORWAは96年の7月、難民の再定住と国民再融和というテーマでセミナーを開催しました。政府関係者の出席もあり、当時はまだ国外に大量にいた難民が、どのように再定住・再融和をしていくかについて話し合われました。このセミナー開催に、ARCも協力しました。

(写真:NGOセミナー風景)

4.住宅建設支援

 虐殺・内戦の間、多くの住宅が破壊され、またウガンダから帰還してきた旧難民の住宅が不足していました。
 戦災未亡人を支援しているローカルNGOのHAGURUKAは、女性たちの住宅修復や、帰還した人々のための住宅建設を計画し、ARCはその計画に資金援助をし、45件の住宅を新築・修復することができました。



●第2期 難民帰還・再定住への支援1997年〜2000年

1.司法制度再建支援

 現在のルワンダ政府は、組織的大量虐殺に関わった人達を法によって裁くために、容疑者の逮捕と裁判を行っていますが、これらは進んでいません。
 その理由は
  ●虐殺に関与した者があまりにも多いこと
  ●数多くの弁護士や裁判官が虐殺事件で殺害されたために、司法の担い手が不足していること
 刑務所には数多くの容疑者が収容され、定員の4倍にも及ぶ数の容疑者が収容されている所もあります。そしてひどい環境の中で、審理を待たずして病気等で死んでいく者も出るなど、人権問題にまで発展しています。

 ARCは、司法制度の再建に不可欠で、緊急を要する人材育成のため、ルワンダ共和国国立大学法学部への図書寄贈を行うことにしました。将来の法律家の養成に必要な知識を学生達が得ることで、ルワンダの司法制度の再建と人権の回復、ひいては国民再融和・平和再建への貢献を目指しまし、多くの方の寄付金と、庭野平和財団および立正佼成会一食平和基金の助成をいただき、1998年に23冊、2001年に30冊の新しい法律書をルワンダに送りました。

(写真:ルワンダ国立大学の法学部図書館。一見図書は充実しているが、ほとんどが古いものである。左が寄贈した図書。)

2.女性自立支援

 1994年に起きた内戦・虐殺により、現在全人口の70%を女性が占めるようになりました。ルワンダの女性(主に未亡人)は今、経済的自立を迫られているのです。
 ルワンダのローカルNGOのBENISHYAKAは現在洋裁学校を運営しており、ここで女性達に洋裁技術を教えています。ARCはBENISHYAKAとの協同プログラムで、そんな彼女達にミシンをレンタルして、収入向上に協力していこうと思います。そして最終的には、その収入で彼女達が自分のミシンを購入することを目指します。
 またこの洋裁学校に対しては、高等技術習得のために電動ミシンも寄贈いたしました(協力グループフォー)。詳しくはこちら

(写真:BENISHYAKA洋裁学校の卒業生(左)、訓練風景(右) )

3.養蜂事業支援

 ルワンダは元々農業国ですが、内戦でたくさんの農民が難民化し、田畑は荒廃しています。それに伴い、多くの人々の農村離れが進んでいます。その結果、農業生産は著しく低下しています。農村開発を進めているローカルNGOのARDIは、農民に養蜂技術を指導して、蜂蜜による現金収入の向上に努めています。ARDIは巣箱など近代的な装備を整えて指導していこうと考えており、ARCはその活動を支援するために、新型の巣箱40台を寄贈しました。

(写真:寄贈された巣箱(左)、ブタレ県キゲンベ村の養蜂家と小峯事務局長(右) )

4.UMUCO MWIZA小学校周辺地域雇用創出および就学機会提供支援

 ARCは、就学機会の少ない地域に新設された小学校で、校舎の増築活動と周辺住民の雇用機会創出をはかり、そこでの収入により、家庭内の就学待機児童に就学機会を与える活動を行いました。
 ● ARCの調査により判明した問題点
 UMUCO MWIZA小学校は、キガリ県中心地区キミロンコの学校が無い地域に新設され、2000年に開校しました。福島県在住のルワンダ人女性カンベンガ・マリールイズさんが代表をつとめる「ルワンダの教育を考える会」がこの学校の建設を行っています。この学校には現在約80名の児童(4〜8歳)が在学しています。彼らは学校から半径3kmの範囲内に住んでいます。これまでは歩いて通学できる範囲内に学校がなかったのです。また全員が全ての学費を払えているわけではなく、また学費を払う余裕が無いために学校に行かせられない家庭もあります。この学校の通学圏には、約2,000世帯があり、約400人の就学年齢児童がいます。しかし大多数の親は貧しい個人農家あるいは、仕事を得る機会の少ない日雇い労働者(土木作業員)で、子どもを学校に行かせるための経済的余裕がありません。同学校の学費は、1学期につき2,000フラン(約500円)で、通年(3学期)で6,000フラン(約1,500円)となっています。
 ● 問題解決のためのニーズ
 児童を就学させるだけならば、奨学金の提供などの支援事業が考えられますが、家庭の外部依存やその結果子どもに対する親の権威の失墜といった負の影響が危惧されます。そこでARCは、雇用機会の創出と学費捻出を一体化させ、親自身の報酬で子どもを就学させるという形態をとることを考えました。雇用創出の方法としては、手始めにはそれら生徒を受け入れる学校の校舎の増築を行おうと考えます。約2ヶ月の工期の間に、雇用を生み出しうると考えます。
 ● 支援の内容
 キガリ県中心地区キミロンコのUMUCO MWIZA小学校の校舎を増築するにあたり、地域内の低所得者層を対象に、建築作業に雇用し、その収入によって、今まで学校に行かせられなかった自分の子どもたちに就学させる機会を提供します。単に奨学金などで就学機会を与えるのではなく、雇用と労働による正当な収入の中から、学費を捻出してもらおうというものです。
 ● 事業終了後の成果
 この支援事業の結果、校舎が一棟完成し、周辺の18世帯の子弟22人(小学校9人、就学前幼年クラス13人)に就学機会を提供することができました。

(写真:建設中の小学校(左)、完成した学校で授業を受ける子どもたち(右))

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