第2回セミナー「子ども兵士と小型武器」

講師:鬼丸昌也(テラ・ルネッサンス

立命館大学法学部卒。1979年、福岡県生れ。
高校在学中にアリヤラトネ博士(スリランカの農村開発指導者)と出逢い、『すべての人に未来を造りだす力がある』と教えられる。様々なNGO活動に参加する中で、異なる文化、価値観の対話こそが平和を造りだす鍵だと気づく。2001年、初めてカンボジアを訪れ、地雷被害の悲惨さと、地雷を通じて見えてくる世界の諸問題の原因を知り、このことを多くの人に伝えるための講演活動を始める。
2001年10月にNGO「テラ・ルネッサンス」設立。現在、テラ・ルネッサンス代表。地雷廃絶日本キャンペーン地域コーディネーターを務める。2002年、(社)日本青年会議所人間力大賞受賞。

講義内容

●子どもが戦う?
 10代の子どもが武器を取って戦っている。
 日本では想像もできない状況が、繰り広げられています。武器が小さく軽く、自動で扱えるため、子どもたちも徴兵されるようになりました。

●見えない兵士と呼ばれ…
 子ども兵は「見えない兵士」と呼ばれています。一つの理由は子どもたちが殺されることで、この世界から消えてしまうため。もう一つは、子どもたちが成長し、肉体的には子どもと大人の区別がつかなくなってしまうことです。
 肉体的には大人に見えても、子ども時代を戦闘と暴力の中で過ごしてきました。心に受けた傷、暴力で物事を解決しようとする考え方は、大人になっても残ります。過去を見つめ、心の傷を癒すためのリハビリが彼らには必要です。
 けれども10代で徴兵され、10年後に武装解除されたときには20代。子どもたちは大人として扱われ、心理的なリハビリを受けることなく、突然訪れた「平和な」社会に放り出されます。彼らは急激な変化を受け入れることができません。子ども兵時代と同じく暴力と武器で全てを解決しようとします。暴力と憎しみの連鎖は続いていくのです。
 現在、約30万人の子どもたちが、兵士として戦っています。イデオロギーに洗脳され、麻薬やアルコールで感覚を麻痺させられ、子どもたちは戦い続けます。

●アフリカのある少年の例
 ある少年は、突然、ゲリラたちに連れ去られ、大人と同じ軍事訓練を受けます。訓練を積んだ子どもたちは、上官にある場所へ連れて行かれます。そこは自分の生まれ育った村。上官は命令をします。「自分の親を殺すんだ。それが最終テストだ」。子どもたちは親を殺さなければ、自分たちが殺されることを知っています。持っていた斧で、肉親を殺していきます。
 残虐な行為にも理由があります。軍隊にいる子どもたちは殆ど似た体験をしていますので、軍隊の中では、周囲の大人たちから(普通の)人間として扱われます。けれども、子どもたちを殺人者として見る人々の冷たい目が待っているのです。そうして彼らは軍隊の中から逃げ出さなくなります。


写真:©テラ・ルネッサンス

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