スーダン・ダルフール紛争

紛争の概況
 スーダンは1956年の独立以来、イスラム教徒が大半を占める北部と、キリスト教徒や土着宗教信仰者が大半を占める南部との対立に悩まされてきました。1983年には北部のイスラム原理主義政府に反発する形で、SPLM(スーダン人民解放運動)が南部で武装蜂起し、内戦が勃発しました。この内戦はウガンダや米国がSPLMを支援するなどして激化し、20年もの長きに渡り継続されました。そして2002年7月に政府とSPLMが和平合意に署名、2005年1月9日には南北包括和平合意が成立し、1983年以来の20年以上にわたる内戦は終結を迎えました。また、2005年7月9日にはスーダン南北統一暫定政権が発足され、スーダンの再建・復興が本格的に実施される見通しとなっています。
 しかしながらこれでスーダンに平和が到来したわけではありませんでした。2003年になると、西部のダルフール地域の治安が悪化します。反政府勢力SLA(スーダン解放軍)などが政府軍を攻撃したのに対抗し、政府もアラブ系民兵組織ジャンジャウィードを支援します。現在問題となっているのはジャンジャウィードによる市民への人権侵害で、既に5万人が殺害されております。国際社会はスーダン政府に対しジャンジャウィードの武装解除を求めましたが、スーダン政府はジャンジャウィードへの関与を否定しています。また国際社会も介入の義務を恐れ、ジャンジャウィードの行動を「虐殺」と認定することを避けています。

難民の状況
 現在チャドには約18万人の難民がおり、ダルフールにも200万人近いの国内避難民が存在すると推定されています。難民キャンプでは清潔で安全な水と下水設備が十分でないために、E型肝炎が蔓延し始めました。さらにこれらの難民達は、治安の改善がされてないにも関わらず、政府により帰還が強制されています。
 国連難民高等弁務官(UNHCR)は現在和平合意の成立を見越してスーダン難民の一部の帰還準備を行っています。ただし、ダルフール情勢に関する月例事務総長報告(2005年7月22日発出)では、人道、治安、政治分野で、過去1年に大きな進展があったとする一方、ダルフール情勢が引き続き不安定な点を懸念しています。

[参考]
■外務省HP(http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/sudan/kankei.html)
■ル・モンド・ディプロマティーク(http://www.diplo.jp/articles04/0405-4.html)
■国連難民高等弁務官事務所(http://www.unhcr.or.jp/news/pdf/refugees29/ref29_p03.pdf)
■地図

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