<関連動画>
<Web サイト>
・「第86回 性的搾取・虐待(SEA)防止の仕組み」内閣府国際平和協力本部事務局(2015)
<記事>
・(世界発2015)PKO、残した幼子と女性 コンゴ、隊員の性的搾取問題
(2015年10月7日 朝日新聞)
・“U.N. Role Is Questioned in Sexual Abuse Inquiry”
(2015年5月29日 ニューヨーク・タイムズ)
[要約]
2013年~14年にかけて行なわれた、中央アフリカ共和国における、フランス軍兵士による性的虐待に関する国連の対応への疑問を紹介した記事。SEA問題に関して国際的なキャンペーン活動を行なうNGO aids-free worldがリークした国連内部文書を取り上げている。
漏洩した文書によれば、性的虐待に対して国連による措置が取られたものの、その後のフランス政府による被疑者への責任追及に関して、国連が追跡調査を行なわなかったという。「文書は、性的虐待問題への対応に関し、国連が完全に失敗していることを示す」とaids-free worldは主張。現に、30名以上の国連職員が、内部調査が始まる数ヶ月前からこの問題を把握していながらも、何ら行動を起こさなかったと彼らは断定している。
*関連記事
仏兵士が「虐待」の少女が妊娠・出産、中央アフリカ国連が発表(2015年9月4日 AFP)
・‟UN panel calls for major overhaul of peacekeeping operations”
(2015年6月16日 アルジャジーラ・アメリカ)
[要約]
過去10年以上にわたる国連平和維持活動の評価報告書が、6月に国連から発表されたことを報じる記事。記事は、PKOの全体的な見直しが求められていると指摘。その中で、1990年代の旧ユーゴスラヴィアにおけるPKO活動において表面化して以降、国連に対する中心的な批判の一つとなっているSEAについても言及がなされている。
*関連リンク
Report of the Independent High-level Panel on Peace Operations [A/70/95–S/2015/446]
(United Nations, 17 June 2015)
. Sexual exploitation by UN peacekeepers remains 'significantly under-reported'
[要約]
ハイチの国連PKO職員による性的搾取問題の実態を調査した国連の内部監査部OIOSが、2015年6月に公表した報告書に関する記事。
・Statement by Secretary-General on the release of his report, ”The Future of UN Peace
Operation” (2015年9月15日 国連HP)
[要約]
国連事務総長は,国連平和活動が今日の問題に対応するために、以下3つの抜本的な変化が早急に望まれると述べた。
①対応の迅速化と費用削減のため、予防と仲介の優先順位を決めること、②責任の所在を明確化し、説明責任を果たせるように計画と実行の方法を改革すること、③活動に国際―地域の枠組みを導入すること。また,この報告書は、国連の活動から性的搾取・虐待(SEA)を排除するための十数個の新しい取り組みの要点を示している。
・A firing over UN sex abuse not enough, says group(2015年8月13日 RCI HP)
[要約]
国連は、中央アフリカ共和国での平和維持活動の責任者を平和維持部隊による(地元住民への)性的虐待の疑いで解雇した。Babacar Gaye司令官は、性的虐待の問題に対して、ハイレベルで取り組まれるべき構造的な問題であると述べた。パンギムン国連事務総長は「国連平和維持軍による性的虐待・搾取に対し、言葉に表せないほどの苦悶と怒りと恥ずかしさを覚える」旨を表明し、平和維持軍の責任者と関係者に対して、性的搾取・虐待が許される余地はなく、断固とした姿勢で臨むとした。
・UN: More child sex abuse cases by European troops in Africa(2016年1月30日 INQUIRER.net HP)
[要約]
国連フィールド支援局事務次長補アンソニー・バンブリ―は2016年1月29日、 国連本部にて最新の性的搾取・虐待の申し立てに関して報告した。国連人権高等弁務官事務所は、中央アフリカ共和国においてヨーロッパ部隊による子どもへの性的虐待の申し立てが新たに6件報告されたと発表した。6件の申し立てには、水やクッキーと引き換えに隊員に性的行為を行ったという7歳の少女も含まれている。
・New child sex abuse claims target UN peacekeepers in Central African Republic
(2015年6月24日 AFP)
[要約]
2015年6月、中央アフリカ共和国の首都バンギで、平和維持部隊の隊員によるストリートチルドレンに対する性的虐待があったという申し立てがなされた。16歳に満たない2人の少女が食料や日用品と引き換えに平和部隊の隊員と性的交渉を行ったと現地の人権団体に証言している。このような搾取は2014年から続いたという。この他にも、国連の報告書によると、2014年には中央アフリカ共和国でフランス部隊の隊員が児童に対し性的搾取をしたという証言がある。
・Probe of sex abuse by UN peacekeepers is long overdue: Editorial
(2015年6月25日 thestar.com HP)
[要約]
中央アフリカでの平和維持軍フランス部隊による性的搾取問題について、国連は調査委員会を設置した。一例として、国連の調査官によると、2014年、同国の難民キャンプで少年らがフランス部隊の兵士による性的搾取の被害にあったという。彼らはあまりに幼く、食料と引き換えに兵士が要求してきた行為の意味も分からないほどだった。
・THE DARK SIDE OF U.N. PEACEKEEPERS (2015年8月8日 News week HP)
[要約]
平和維持部隊による性的虐待の事件は、モザンビーク、ボスニア、ガイアナ、リベリア、シエラレオネなどの国連のミッションにおいて1990年代から報告されている。国連等は様々な対策を講じようとしているが、PKO部隊の人員確保の必要性などから、形式的なものにとどまっている。PKO隊員による性的虐待被害を防ぐには、透明性の確保、資金・技術援助、高レベルの政治的圧力をかけることが必要である。
・U.N. Sex Abuse Inquiry (2015年6月12日 The New York Times )
[要約]
国連事務総長潘基文は、中央アフリカ共和国におけるフランス軍隊の子どもへの性的虐待の隠蔽に関する調査の権限は信頼して同僚に任せているとした。この隠蔽は、残忍な行為が罰せられることなく行われていたということだけでなく、兵士に虐待を受け続けた幼い子どもの心の傷にも繋がっている。これらの虐待のケースは、1948年の世界人権宣言を基に発展してきた人権という概念そのものに対する尊厳とともに、国連の立場をも危ぶめる。
・UN panel to review C. Africa child sex abuse claims (2015年6月22日 YAHOO!NEWS )(AFP)
[要約]
以前カナダの最高裁判事を務めたマリー・デシャンプ(Marie Deschamps)は、中央アフリカ共和国でフランス軍及びアフリカ軍が子どもへの性的虐待を行ったという違反への対応に関して、国際刑事裁判所ルワンダ検察局の検事ハッサン・ジャロウや南アフリカ人権委員会常任理事ヤミン・ソッカととも意見交換の場を設ける予定だ。